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SANJO 田代勝巳
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【第1時】ねらい いじめの悲惨さを知らせ、いじめは絶対してはいけないという気持ちをもたせる
発問1 「いじめ」とはどんなことをすることですか。
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無視、ける、なぐる、はたく、仲間はずれ、悪口、避ける、ものをとる、かくす、落書 き
発問2 「いじめ」と「けんか」とは、どうちがいますか。
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けんかは理由があるけどいじめには理由はない。
けんかは長くないけどいじめは長い。
けんかはやり合うけどいじめは弱い方がやられっぱなし。
けんかは一対一(少人数)だけど、いじめは大勢で一人をいじめる。
説明1 『わたしのいもうと』という本があります。これは、本当にあった話です。では読んでみます。(前半部分を読みきかせする。)
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このままだと思う。 学校に行き始めた。 自殺を考えた。
発問4 いじめた子は、この後どうなると思いますか。
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親や妹に謝る。気にしないでそのまま。後悔している。反省している。天罰があたる。
そう、死んでしまったのですね。
笑いながら、おしゃべりをしながら、・・・・窓の外を通っているのですね。
発問7 いじめた子をどうするべきだと思いますか。(板書)
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板書させる。考えを発表させる。
・葬式に出るべきだ
・今までなんでこんなことをしたのかと反省させるべき
・この話を読ませて、妹さんの気持ちを理解させるべき。
・謝らせる
・もうやりなおせないので二度とこんなことがないように努力するべき。
・裁判にだして自分のやった罪をわからせるべきだ。
・しんでしまう。
・家族につぐなう。
・死ぬときに地獄におちる。
・人をしに追いやったことを反省するべきだ。
・妹の分まで生きるべきだ。
指示4 この中でおかしいというものや、意見があったら言ってみましょう。(意見を教師の方で大別した方がよい)
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・死ぬというのはおかしい。死んだからといってどうにでもなるわけではない。
・妹さんが死んだ分まで生きてもどうにでもなるわけではない。
・地獄におちるかどうかというのは、自分では決められない。
・謝らせるというのはおかしい。謝らせればその時点で終わりだから。
・謝るのはすぐできるから、それではいけない。
・いじめた人(16人)
・先生方(2人)
・いじめを見ても注意しなかった人、クラスの人(3人)
・いもうと(2人)
・妹も悪いと思うけど、いじめた人がいなければこうはならなかった。
・先生方が悪いと思う。いじめを知っていたら親に言うべきだ。
・言わなかったら悪いのだったら、妹だって悪い。
・いじめた人が悪い。いじめたからそうなったので、先生や妹は悪くない。
・妹は家族に言っているようなので、妹は悪くない。
説明2 人間の脳の話をします。人間の脳は「3つの脳」でできているといわれています。(図をかく)一番中心が「脳幹」です。呼吸や食欲、睡眠など生きるためになくてはならない働きをしています。この脳がないと生きていくことができません。
その外側に「旧皮質」といわれる場所があります。ここは、喜びや悲しみ、怒りなど感情をコントロールする働きをしています。この脳がないと喜んだり悲しんだりしたりすることができません。
その外側が「新皮質」とよばれている場所です。ここは人間にしかない脳で、ものを考えたり、覚えたり、言葉を話したりする脳です。この脳がなければ、考えたりおぼえたりすることができません。
いじめが長い間続くと、これらの脳のうちどこがだめになっていくでしょうか。 そうです脳幹です。いじめが続くと脳幹がだめになり、生きる力を失ってしますのです。
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説明3 この妹だけではなく、いじめによって亡くなった人は全国にたくさんいます。その人達が書いた遺書があるので読んでみます。(読み上げる)
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『 いじめ・自殺・遺書―ぼくたちは、生きたかった!
』(子どものしあわせ編集部 ・) 草土文化)参照
発問9 いじめの中で一番最初に始まるのはなんだと思いますか。
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説明4 いじめは何気ない悪口から始まることが多いのだそうです。しかも、その言葉は・・・・「ばか」です。そして、それがエスカレートしていくと・・・・「しね」になります。
友だちに対しての何気ない一言が死に追いやるいじめにつがっていくのです。
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・こんなことをしてよく平気でいられたと思う。ぼくも悪口を言っていたようだ。
・葬式に出てもらいたかった。やっぱりいじめはよくないんだな。
・とてもひどいと思った。ぜったいにもうこんなことをしてもらいたくない。
・だれでも一度は言ったことのある言葉がいじめの始まりだとは思わなかった。
・こんなことがあるなんてはじめてわかった。いじめないほうがいいな。
・私はいじめられるという経験がないので、妹の立場になって考えるのが難しかった。
・いじめで死んだ人は、こんなにきずついていたとは思いませんでした。本当にかわいそうでした。
・いじめはとてもあぶないということを知った。そんな自殺する人がけっこういるんだなと思った。自分も少ししてたなあと思うとこわくなった。
・この世にはいじめで死んでいった人たちがたくさんいました。それに遺書まで書いて、よほど死にたかったのですね。
・いじめられている人がどんなに苦しいかわかった。
・すごく悲しい話だった。かわいそうだった。私も年月がたつとそんなことをするようになるかもしれない。
・いじめた人たちがす−ごく悪く思えた。でも、私も知らず知らずに誰かを傷つけてしまっていると思った。これからは行動や言葉に気をつけたいと思う。
・今までよく悪口などを言っていたのを後悔してしまいました。ちょっといやだからといっても、死んでしまうのはいや。
・今までの自分を振り返るとかげで悪口を言っていった。たとえ、かげでも悪口はもう言わないようにしよう、と今日の道徳で勉強できた。
・やっぱりいじめはよくないことだと思った。でも、悪口はみんなが言っていることだから、それはしかたのないことだと思う。だがいじめになるくらいまではいわないようにしようと思う。
・今日の道徳で何かいっぱい感じた。それは、いじめとは本当にいけないこと。こんなにひどくなるとは思ってもみなかった。私もかげで悪口を言ったりするけど、これからは注意したい。今日のことで、友だちは大切にしようと思った。
・私はそういう友だちがいて、この話の状態だったら一日一言くらいは口をきいてあげたいです。また私がその妹の時は、たった一言でも口をきいてほしいです。
・これをきいて、ぼくもあまり人の悪口とか「ばか」とかあまり言わないようにしてみる。
・妹はかわいそうだった。何も思っていなそうないじめた人たちがゆるせなくなった。ぼくも少し軽いいじめを体験したことがあるからわかるような気がした。
・長いいじめは人をころす。何気ない一言が人をころす。こんあことはあってはいけない。
・いじめが死に追いやることがあるとは思わなかった。
・私がもしこの子のようになったら、やはり学校に行きたくなくなると思います。友だちを死なせるならぜったいにいじめをやりたくないです。
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