「雪」(三好達治)授業記録
                        三条市立月岡小学校 田代勝巳
                        2001.2.1  4校時

    雪   
             三好達治
 太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
 
 
第1時   第2時へ 
指示1 今日は冬にぴったりの詩を勉強します。先生が黒板に書く詩をノートに写しなさい。 
 詩を板書する。作者名にはよみがなをふる。
 子どもはノートに視写する。
 次郎と書いたところで、「三郎」と言う子がいる。
指示2 書いた人から、暗記していなさい。 
 書き終わった子から読みはじめ、暗記する
指示3 となりの人とノートを交換しなさい。先生が一度読みますから、正しく書けたか確認しなさい。 
 漢字は漢字で書いてあるか、句読点はつけてあるか確認する。
 正しく書けていないところは、なおさせる。
 確認したら、ノートをもどす。
指示4 全員起立。みんなで読みましょう。さん、はい。 
 一斉に読む。
指示5 目を閉じて、さんはい。 
 一斉に読む。
指示6 目を閉じて2回言えた人からすわりなさい。 
 読み終わった子からすわる。
指示8 全員でもう一度、さんはい。
 一斉に読む。
指示9 この詩を読んで頭に思い浮かんだことを言葉にして全て書き出しなさい。 
「わからない。」という声があがる。
「絵でもいいですか。」との声、言葉にするように言う。
 なかなか書けないで困っている。
補助発問 ドアがあったら、その中には何があるのかあけて中を見てごらんなさい。 
話し合いの形にして、列指名で聞いていく。
・太郎の屋根にはどれぐらい雪が降ったのか。
・時計
・スキー
・雪だるま
・机
・なべ
・ベッド
・本
・テレビ
・太郎を眠らせたのはだれか。
・太郎が眠った家の屋根に雪が降り積もった。
・冬だ。
・ドアを開けたらまっ白だった。
・雪が見える
・雪が降っていた。
・家の中には何があるのか。
発問1 家は何軒あるのですか。何軒か書けたら、理由も書いてごらんなさい。 理由が書けた人から先生のところにもってらっしゃい。 
板書して、ノートに写させる。赤鉛筆で囲む。自分の考えを書く。理由も書く。理由が一とつ書けたら教師の所に持ってこさせる。持ってきた子どものノートに確認の○をつけ、板書させる。
黒板に書かれた考えと人数理由は、次の通り。
・1けん     1人     眠らせてと書いてあるから
・2けん    12人     太郎と次郎しかでてこないから
・3けん     8人     作者が三好さんだから
・4けん     1人     太郎と次郎と作者と話者
・5けん     1人     理由なし
・15けん    1人     静かな感じだから
・30けん    1人     白米田団地みたいだから
・500けん   1人     都会だから
 
 
この後、おかしいものはないか聞いてみた。
・500けんはおかしい。都会は雪があまり降らないから。
・この話は太郎と次郎しかかでてこないから、でてくる数だけだと思う。
・500けんは多すぎる。
 
教師の方で意見を整理し、人数を聞いてみた。
A 1けん        1人
B 2けん       16人
C 3けん        4人
D それ以上       3人
 
 
Bとそれ以外で討論する。
・2けんだと思う。太郎と次郎しかでてこないから。
・たしかに太郎と次郎しかかでてこないが、眠らせるという字があるから、ほかの人がいる。
・太郎と次郎は兄弟だと思うから1けんだ。
・家じゃなくてホテルかもしれない。
・ホテルなんてど子にも書いていない。
・Bに反対、太郎が眠ったではなく、眠らせだから、だれかいるはず。
・親が眠らせたのだろう。
・親なんてどこにも書いていない。
・兄弟同士が互いに眠らせたとも考えられる。
 
「太郎と次郎が兄弟だと思う人」と聞くと2人いた。
 
発問2 「眠らせ」とありますが、だれが眠らせたのですか。ノートに書きなさい。 
 次の考えが出されたが、反対意見が出され、つぶされていった。
・親
・三好達治
・雪
・雪の寒さ
・ほかの家の人
・ストーブのあたたかさ
・お酒
・おくさん
 
 最後に「この詩に続きはあるか」きいてみた。全員が続きがあると答えた。
指示10 今日学習したことをノートにまとめなさい。 
  
 今日は、「雪」という詩を学習した。私はねむらせたのは雪だと考える。理由は8つある。1 親はちがうと考える。親は詩にかいていなし、あるしょうこがない。
2 三好達治さんもちがうと考える。三好達治さんは、作者なのに詩にでてくるはずがない。
3 雪のさむさもちがうと考える。もし雪のさむさがねむらせたとしたら、「雪のさむさ」という題になるからだ。
4 ほかの家の人はちがうと考える。ほかの家の人は、詩にのっていないし、関係ないからだ。
5 ストーブのあたたかさはちがうと考える。ストーブのあたたかさは、ほかの家の人と同じで、詩にものってないし関係ないからだ。
6 酒もちがうと考える。酒でよっぱらってねているんだったら、題がさけになるはず。
7 おくさんもちがうと考える。題が雪なのに、どうしておくさんがでてくる・・・
8 雪が眠らせたと考える。題が雪だし、雪は詩にのっているからだ。雪が屋根の上につもって太郎を眠らせ、とか次郎を眠らせとか、言ってるんじゃないか、と私は考える。
 
 
 
 今日は雪という詩を学習した。問題は「家は何けんあるか」だ。
A 1けん
B 2けん
C 3けん
D それ以上
がでた。ぼくはDだと考える。理由は2つある。
一つ目は、二人だけではへんだからだ。
二つ目は、山おくに二つだけ家があるのはおかしい。
以上のことから、ぼくはDと考える。

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