(2)井上 5年算数10倍、100倍、1000倍の数
①「数字の位はどのように変わりますか」の問いには
「数字が左に行きます」など「左」という言葉を入れない。
次の質問の答えが「右」なので、混乱してしまう。
「1けた大きくなります」と答えるとよい。
②小数点の移動は右になる。
「大きくするには右」と明確にする。
③算数は子どもとやり取りをするから
おもしろくなる。淡々と授業したのでは、おもしろくない。
④すぐに書き込ませず、指名、確認し、書き込ませる。そして説明。
1.342の10倍はいくつですか。
→ 指名 〇〇さん。(13.42です)
指示 教科書に書き込みなさい。
説明「位が一つ大きくなりましたね。」
とし、100倍、1000倍まで行うと言葉が削れてリズムが生じる。
⑤ ちょっとした言葉を補い、問題の概観を示す。
問題文10倍、100倍、1000倍した時の小数点を、右の□に書き入れましょう。
「さっきは小数点が揃っていたけど、今度は、数字が揃いました。小数点はどこにつきますか。」
この一言がないと、何のためにするのかが全く分からない。
数字の並びを見せて、「気づいたことない?」と子どもに言わせてもよいかも。
(3)田代 ワクチン
①賛否両論、どちらのデータも扱う。
②実験は、エビデンスを示す。
ただしこれが難しい。
バイアスが必ずある。
誰が、どんな目的で、どこからの出資を得て、誰に、どのように実験したのか。
その規模は?年数は?
③数値はいくらでも操作できる。
④個人差による違いも必要。
⑤今後の世界の動向に要注目。
(熊倉氏より)
ワクチンを接種するか否か。自分だったら・・・。 判断には多方面からの知識が必要である。
マイナス、プラス両面のデータの提示による知的な授業だった。
ワクチンについて、その成分、天然痘、インフルエンザワクチンの効果に関わる研究や
自然感染とワクチンによる感染の違いなどアンテナを広く、知性的な判断ができるようにしたい。
(4)熊倉 3年算数 2桁×2桁のかけ算
① 図 → 考え の手順で良い。
② 図への書き込みは次のようになる。
https://sns.toss-online.com/u/kuma/ja52yp8crgn5wr
③ 筆算
23
× 12
46
23
276
3がポイントである。そこに注意を引きつけて提示する。
(三浦氏より)
井上先生の5年算数 「10倍、100倍、1000倍」
「子どもが混乱するので「左」という言葉を一切使わない」という代案に納得した。
混乱させない。すっきりと行う。
『位は、一つ、大きくなったんだよね。』左とは言わない
「位は二つ大きくなったんだね。」
『3つ大きくなる。』
さっきは小数点がそろっていたが、今度は数字がそろっているよ。
少数点を付けてみよう。
小数点は右に動いていくね。
全く無駄がなく、子どもの思考と一致していた。
受けていて心地よかった。
熊倉先生の4年算数
「みんな前をみてごらん。」
「折り紙がブロックになっている。」
など、作業と作業の間の伝え方が聞いていて、スムーズである。
私も意識して、子どもの思考を止めないようにしたい。
図と式とを往復させ、図に作業をさせて、進めていた。
『12人を、10人と2人に分けて考えます。』
次の式が、23×2から始まっていた。
「少ない方から考えてみよう。」
という田代先生のワンクッションのセリフを入れると
流れが淀みなくなる。
「よーく見ておくんだよ。この3は、ここ(10の位)に書くんだよ。」
注目させ、意識づけないと、間違えやすい。
ほんの少しの言葉がけがあると、
授業は流れていくことを実感できた例会であった。