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漢字スキル 最初の1文字の指導

田代勝巳(TOSS SANJO)

要旨 5年生の漢字スキル最初の指導です。漢字スキルを初めて使う子どもたちに、最初の1文字だけの指導から始めます。


説明1 これから漢字の練習をします。漢字を覚えるにはコツがあります。今日は、そのコツを勉強していきましょう。 

指示1 机の上を漢字スキル・下敷き・筆入れだけにしなさい。

 隣同士できているか確認する。

指示2 スキル1というところを開きなさい。

 開いたら「開きました」

指示3 一番最初の漢字「勢」(いきおい)という字があります。指で押さえなさい。隣の人と確認。押さえていたら手をあげる。今日はその漢字を練習します。

指示4 漢字の書き順を確認します。先生の方を向きなさい。(画数を言いながら板書する)

 視覚入力・音声入力をする。

指示5 いっしょに書いてみましょう。画数を言いながら書くんですよ。さんはい。(教師は板書しながら、全体をみる)

 声がそろっていなかったり、はねるところやのばすところの画数を正しく言えるまで繰り返す。 

指示6 その指をそのまま机の上におきます。漢字を覚えるときは、はじめに筆順を見ながら机の上に指で書きます。「指書き」といいます。指書きをするときも画数を声に出して書きます。目と手だけではなく、口と耳からも覚えるんです。

指示7 机の上で指書きをしてごらんなさい。最初は必ず筆順を見ながら書きなさい。
     見ないでも書けるように、何度も何度も練習してごらん。
     10回はやるんですよ。

 声が出ている子をほめる。手には鉛筆など何も持っていないか確認する。指先を机上にちゃんとつけて書いているか確認する。

指示8 覚えたという人は立ってごらん。正しく書けるか確認します。人差し指を目の前に出しなさい。目の前に机の大きさぐらいの字を書きます。画数を言いながら書きます。さんはい。もう一度、さんはい。念のために、目を閉じて、さんはい。すわりなさい。

 最初は教師がかがみ文字でかいて、いっしょに指を動かす。その後「子どもだけで」、「目を閉じて」と変化のある繰り返しで練習させる。

指示9 漢字スキルを見てごらん。勢いという字が薄く書いてあります。指さしてごらん。となりの人がさしていたら手をあげて。そこをえんぴつでていねいになぞります。「なぞり書き」といいます。1mmもずれないように書くんです。なぞり書きの時も声に出して練習します。書いてごらんなさい。

 声が出ている子をほめる。

指示10 なぞり書きができたら、その下の段です。そこにそっくりそのまま写して書きます。「うつし書き」といいます。この時も筆順をいいながら書きます。 始め。

 やはり声がてている子をほめる。 

指示11 最後に一番下の段は何も見ないで書きます。上の字をかくして書きます。一人書きといます。書いてごらんなさい。書けた人から立ちなさい。(あるいはかけた人から先生のところに持ってきなさい)

指示10 念のために隣同士でテストをします。スキルを閉じて机の上に指書きをしてもらいます。二人とも合格したらすわりなさい。全員起立。  

 

指示12 これでもうだいじょうぶですね。念のためにもう一度、空中に書いてみます。これを「空書き」といいます。さんはい。もっと速く。さんはい

 



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