(C)TOSSインターネットランド /小学校/全教科/授業づくり/
授業を参観したときに授業を分析できなければならない。授業のどこをみるのか、教師・子ども・教室のどこをどのようにみればよいのかをまとめてみた。当然、自分が授業する際にも気をつけなければならないポイントである。
1 教材
(1)子どもに適した教材を選んでいる
(2)難しいものを簡単に、簡単なものをおもしろくしている
(3)子どもをひきつける魅力ある教材である
(4)知的である
(5)膨大な資料にあたり、そこからいらない部分を削り削る
(6)子ども視点で教材をみなおす(どこでつまづくか、それはなぜか、違和感はどこにあるのか)
2 組み立て
(1)授業開始1分間で子どもをつかむ
(2)思考場面がある(考える・書く・発表する場面をつくる)
(3)変化のある繰り返しがある
(4)一言で言って何の授業がズバリ言えるようにする
(5)何でもかんでも詰め込まない
(6)山場をつくる
(7)助走→ →もう一歩のつっこみ
(8)易〜難への組み立てをする
(9)細分化の原則
(10)空白禁止の原則
(11)導入部分での子どもの認識を安定させる それを変化させるのなら納得できる資料を工夫して与える
3 子どもへの対応
(1)書く時間・作業の時間を確保する
(2)指示をしたら確認する(確認の原則)
そのために確認する方法を多く持つ
@「指さしてごらんなさい。」
A「お隣と確認。二人ともできていたら手を挙げてごらん。」
B「言ってごらん。」「お隣の人にそっと言ってごらん。」
C「書けた人からもってらっしゃい。」
D「できた人は立ちなさい。」
E「書けた人から座りなさい。」
F「読んでごらん。さんはい。」
G「教師の目で確認する。」
H「できたらできました。」
I「できた人はさっと手を挙げる」
(3)目線・目配り
(4)できない子どもへのフォロー
@赤鉛筆指導
Aなぞるだけの用紙を用意する
Bかけ算九九表を用意する
Cブロックサインを送る
(5)誤答への対応(フォローをさりげなく、ただしさっと進める)
(6)ほめ言葉を多様にもつ。心の底からほめる。(激励の原則)
(7)子どもの答えを評価する・評定する。評定するには教師に基準が必要。(個別評定の原則)
(8)全員の原則(指示は全員に与える・指示するときに手には何も持たせない)
4 発問・指示
(1)短く・明確に(簡明の原則)
(2)指示→作業→確認を忘れない
(3)何度言っても一文字もぶれない発問を用意する
(4)思いつき・とりあえず発問はしない
(5)趣意説明の原則
(6)一時一事の原則
(7)説明しない。どうしても必要なときは短く、変化をつける
5 授業の流れ・雰囲気
(1)リズムとテンポ
(2)指名が意図的である。指名の技術がある
(3)子どもの思考が自然である(そういう組み立てになっている)
(4)子どもの視線が自然に流れている
(5)子どもの気持ちに沿った流れである
(例)書く作業の後は発表させる。子どもに板書させる。
6 教 態
(1) 明るくおだやかな表情である
(2) 声が明るく明瞭である
(3) 子どもへの目線・目配りがきちんとしている
(4) 姿勢がよく、ふらふらしない
(5) 教師の動きに無駄がない
(6) 立ち位置が考えられていて自然である
7 子どもの鍛え方
(1)子どもの様子
@挨拶・返事・後始末(椅子を机の中に入れる)
A靴をきちんと履いている
B姿勢がよい(腰骨が立っている)
C教科書を両手でもって読んでいる
(2)机の上
@必要なものだけ出ている
A学習用具(適度な長さでよく削れた2B以上の鉛筆・赤鉛筆・定規)がそろい、正しく使いこなしている
B国語事典を使いこなしている(数秒でひける。辞書にマーカー等が入っている)
(3)ノート
@ノートがきれい(日付・ページ数・定規)
A箇条書きができる(番号を打って書ける、「わかったこと・気づいたこと・思ったこと」を5分間で10以上書ける)
Bノートを正しく教師に見せている(経路・持ち方・言葉)
(4)板書
@黒板に自分の考えを板書できる(黒板消しをつかわない、すばやく、ていねいに、自分の名前を書く)
(5)話し方
@話し言葉がきれいである(〜です。〜ます。)
A意見を言うときに結論から言っている
B教室の端まで通る声で話している
C相手に意見を求めるときに「〜か」という問いかけで言える
D指名されて黙っていない(「時間をください」等の対応ができる)
E指名なし朗読・指名なし発表・指名なし討論ができる
(6)話の聞き方
@話す方を見て話を聞いている
(7)教師の指示でさっと動く
(8)風で木の葉が揺れる音が聞こえる静寂がある
(1)黒板がすっきりとしている
(2)前面掲示がすっきりしている(ほとんどない)
(3)模造紙お化けがない
(4)机が隣り同士くっついている
(5)本・字典・事典・辞典がそろっている
(6)窓が開いている
(7)机のわきに何もかけていない
(1)情報を大量に与えすぎない・何でもかんでもつめこまない
(2)言葉だけ・画像だけの上滑りな授業にしない
(3)資料を工夫し、子どもに作業や思考場面を与える
(4)自分の用意した答えと子どもの予想が乖離すれば授業は破綻することを知っておく
(5)子どもの実態とかけはなれた資料を突然に与えない
@わかりやすく加工する
Aおもしろく加工する
B限定して与える
C変化のある繰り返しをする
D易から難で組み立ている
E助走を入れる
(5)タッチパネルの授業をつくる
@子どもが操作する
A書き込む
(6)誤作動した時の危機管理をする
(7)Webに頼りすぎない
(8)無意味なことをきかない(単なる予想でおわるようなもの)
10 その他
(1)理科ではものを用意せよ(所持物の原則)ものを工夫して与える
(2)社会では内部情報の蓄積が必要(そのためにはどんな資料をどのように与えるのか工夫する)
(2)わかりやすく絵にすることも重要
「先生が一目でわかるように絵にしてごらん」